肺癌と胸部CTについて

こんにちは、中嶋医院です。

今回はCT検査の重要性について放射線技師が担当します。
現在の日本における死因のうち、最多は癌であることは皆さんご存知でしょうか?

(円グラフ参照:主な死因別死亡数の割合(人口動態統計2019年)公益財団法人 生命保険文化センターHPより)

そして、その癌による死因の最多は肺癌です。

(棒グラフ参照:部位別がん死亡数(人口動態統計2019年)国立がん研究センター がん統計より)

癌罹患数は全体の3位なのに、男性の死因の1位は肺癌であり、女性においても大腸癌と僅差で肺癌は2位となり、男女合計では1位となります。

肺癌は初期のうちは症状がほとんどないため気付きにくい病気です。

肺癌を強く疑う症状(重度の咳、体重減少、呼吸困難、胸痛、血痰など)が出るころには、すでに手遅れになっていることが多くあるため、死因の1位に肺癌は君臨しているのです。

市町村健診項目に含まれる胸の《レントゲン》では、正面からの1方向の撮影ですが、自覚症状のない早期の肺癌を発見できる場合があります。ところが、心臓や肝臓の裏側や骨と重なる部位などが死角になり、大きさや形状などによっては、明瞭に写らない場合もあります。

市町村健診の項目に含まれていない胸の《CT》では、あらゆる方向から体を輪切りにしたような画像を撮影出来るため、肺癌発見率は格段に上昇します。

CT撮影の画像は、人体を左右に分ける「矢状面」、前後に分ける「前額面」、上下に分ける「横断面」など、あらゆる方向から見れるため肺がん検出率はレントゲンの比ではありません。

肺癌の胸部レントゲンと胸部CT画像を比較、検討します。

一つめの画像では肺ガン(緑矢印の部位)が、レントゲン上では心臓と重なっているため見落とされる可能性がありますが、CTでは存在が明らかです。

二つめの画像ではレントゲン上では淡くしか写っておらず、分かりにくい肺癌(白矢印の部位)が、CTでははっきり見えています。

玉城町の町ドックではオプション(3000円)でCTを追加することができます。

町ドックを受ける際に、肺に不安のある方(喫煙歴がある方など)は胸部CTを検討してはいかがでしょうか?

 

 

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